中高年の転職先として介護職が注目され続けている。専門性が高く自身の老後の生活を考えていく上でも学ぶ所の多い職場だからだ。介護職の中のホームヘルパーになるのには、以前はホームヘルパー2級養成講習の受講から始まったが、現在ではキャリアパスが明確になり、ホームヘルパーになるための「介護職員初任者研修」を受けることがスタートとなった。この講習を受けて修了するとホームヘルパーとして認定され、訪問介護(夜間も含む)などに従事できる。
ホームヘルパーの資格を得ると在宅介護における身体介護や家事援助といった仕事をすることができるし、老人施設での身体介護といった仕事にも従事することができる。この資格を取得して実務経験が3年経つと訪問介護事業所でサービス提供責任者ができるようになり、介護者と利用者のコーディネートや初任者の指導などといった仕事も任されることが可能になる。更に実務経験を積み重ねることによって介護福祉士の国家試験を受験でき、合格すれば病院や介護施設でも働けるようになる。5年以上の実務経験を積めばケアマネージャーの受験資格も与えられるので、ケアプラン作成やコーディネートを専門とする職業につける可能性もある。
中高年の中には、あえて正規の職員やケアマネージャーなどを目指さずに非常勤職員として比較的自由な時間帯で働きたいとするケースもある。ホームヘルパーは8割以上が非常勤職員であるから、専門性を持ちながら時間に縛られない働き方を希望する中高年にとっては適している職業と言えるだろう。