中高年が介護職に転職することは最近は多くなり、療養型医療施設に勤務していた人やデイケアサービスの職務を行っていた経験者が介護職に転職してくることもあれば、前の職場は飲食店であったなどの初心者の人も介護施設の職員として転職することもある。さらに転職する人は20代の若い方だけでなく、40代や50代取った年をある程度年齢を重ねた人も来るため、介護福祉士の平均年齢が一気に上るようになった。
ただしこれは年齢の高い人が入っただけではなく、若い人、特に女性の介護福祉士の職離れが多くなっている事も関係している。介護の仕事は忙しいため、結婚は辛うじてできても子供を設ける余裕がなかったり、たとえ妊娠したとしても、産休を取るギリギリのところまで通常通り働くことになるためストレスが大きいからである。そのため、女性の場合は、子育てがある程度落ち着いてくる年齢になってから、生計をたてるために介護職に就職という選択肢を取る人がいる。
介護職に転職してきた年齢の高い人たちは人生の機微を味わっている人が多く、自身の親も年を取っていることもあっしっかりと仕事ができる方が多いだろう。だが、年齢を重ねてしまったために同じ職場の職員からも迷惑がられる人もいる。例えば、入ってきて日が浅いのにもかかわらず利用者や若い職員に対してタメ口をきいたり、職員が注意をしても全く言う事聞かなかったりする人もいるようだ。介護業界では年齢ではなく、自身のポジションをわきまえ接することが大切であるといえる。